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大久保 成彰; 奥野 泰希; 喜多村 茜; 田口 富嗣*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 435, p.198 - 202, 2018/11
被引用回数:2 パーセンタイル:20.74(Instruments & Instrumentation)原子力機構で開発を進めている加速器駆動核変換システム(ADS)では、冷却材及び核破砕ターゲットとして液体鉛ビスマス共晶合金(LBE)を用いる。ADSでは、LBE中の酸素制御が重要な技術開発項目である。酸素センサ素子にはイットリア添加ジルコニア(YSZ)が用いられるが、ADSでは、放射化したLBEから線照射を受けるため、線照射環境下での酸素センサの信頼性評価が必要である。本報告では、各種YSZの強度特性に及ぼす線照射の影響を調べた。イットリア添加濃度を3, 6, 8mol%と変えた3種類のYSZ曲げ試験片に対して、実機1年間運転後のLBEから受ける線量に相当する1及び2kGy/hの線量率にて、線照射を行った。照射後に、4点曲げ試験, XRD, SEM観察及びラマン分光による評価を行い、以下の結果を得た。8Y, 6Yでは、線照射による強度変化や破面の形態変化は見られず、一方、3Yでは、XRDにより、強度変化に影響を及ぼすほどではないが、照射量に依存した、正方晶から単斜晶への相変態を示す結果が得られた。これは、線照射により予め相変態が誘起されたことを示し、ラマン分光測定によっても、相変態を示す結果が得られた。
瀬谷 道夫; 直井 洋介; 小林 直樹; 中村 孝久; 羽島 良一; 曽山 和彦; 呉田 昌俊; 中村 仁宣; 原田 秀郎
核物質管理学会(INMM)日本支部第35回年次大会論文集(インターネット), 9 Pages, 2015/01
日本原子力研究開発機構(JAEA)の核不拡散・核セキュリティ総合支援センターは、JAEAの他部門と協力して、核セキュリティ・核不拡散のための以下の先進核物質非破壊検知・測定基礎技術開発プログラムを実施してきている。(1)使用済燃料中プルトニウム非破壊測定(NDA)実証試験(PNAR法+SINRD法) (JAEA/USDOE(LANL)共同研究、平成25年度終了)、(2)レーザー・コンプトン散乱線非破壊測定技術開発(大強度単色線源基礎実証)、(3)ヘリウム3代替中性子検出技術開発、(4)中性子共鳴濃度分析法技術開発(JAEA/JRC共同研究)。この報告では、これらについてその概要を紹介する。
not registered
PNC TJ8409 98-003, 62 Pages, 1997/03
高レベル放射性廃棄物であるガラス固化体は、30年から50年間程度、冷却のための貯蔵後、深地層に処分される計画になっている。ガラス固化体は一本当たりの放射能量と発熱量が高い(1. 51016Bq、1.4kW)のため、貯蔵期間中のこの特性を活かした利用法を検討することは、資源の有効利用の観点から重要と考えられる。一方、近年、有害廃棄物の無害化処理の必要性が高まっている。例えば、フロン(クロロフルオロカーボン-CFC)は冷房の熱媒体などに広く利用されてきたが、オゾン層破壊の原因物質であることが指摘されており、環境破壊を招かない物質へ転換した上で、廃棄することが望まれている。この他にも、このような環境へ影響を与える有害廃棄物は多々存在すると考えられ、技術的に有効な処理法が求められている現状にある。本調査では、ガラス固化体の放射線照射による有害廃棄物の無害化処理の観点から、放射線分解処理が可能な有害物質の調査、及びその第一候補となるフロンについての技術的あるいは社会情勢的な背景情報について調査を行った。また、ガラス固化体放射線照射によるフロン分解の可能性を探るため、東京都立産業技術研究所(旧名:東京都立アイソトープ総合研究所)の協力の下、予備的な試験を実施し、線源として高レベル放射性廃液のガラス固化体を使用することも可能であるとの見通しを得た。
源河 次雄
Radioisotopes, 41(8), p.61 - 62, 1992/00
昨年11月に開催された日本原子力産業会議主催第20回日本アイソトープ・放射線総合会議での特別講演と、ロシア原子力省との共催による日ソ・放射線利用セミナーでRI線源についての紹介がなされた。ロシア最大の線源製造供給能力をもつ「MAYAK」生産合同による種々の線源について紹介し、さらに原子炉研究所と物理工学・オートメーション研究所が共同で開発した高比放射能線源の概略について紹介した。なお、紙数の関係で、工業用、医療用線源にしぼり、理工学用線源については、割愛した。
永井 良治; 羽島 良一; 静間 俊行; 森 道昭; 赤木 智哉*; 小菅 淳*; 本田 洋介*; 浦川 順治*
no journal, ,
原子力機構では準単色の線源を用いた非破壊核種分析システムの開発を進めている。準単色線源はエネルギー回収型リニアックで生成した高輝度かつ大電流の電子ビームと光共振器に蓄積された高強度のレーザー光とのレーザーコンプトン散乱により実現する計画である。この光源実現のための十分な性能を加速器とレーザーが有していることを実証するために、高エネルギー加速器研究機構において共同で開発を進めているコンパクトERLにおいて、レーザーコンプトン散乱実験を2015年3月に行う計画である。その実験の概要とレーザーコンプトン散乱関連の機器の準備状況について報告する。